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地方において女性の政治参画はどのように進んだか : 道府県議選の新人候補に着目して
https://doi.org/10.20557/00003495
https://doi.org/10.20557/0000349554bc04e8-bd6b-4354-9155-1d8b4a50e643
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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S02_oki.pdf (553.9 kB)
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper_02(1) | |||||
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公開日 | 2023-05-18 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 地方において女性の政治参画はどのように進んだか : 道府県議選の新人候補に着目して | |||||
言語 | ja | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | How Women Increase in Prefectural Assemblies in Japan : Analysis of Career Paths of Newcomer Female Candidates in 2019 | |||||
言語 | en | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.20557/00003495 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
著者 |
大木, 直子
× 大木, 直子 |
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抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 政治分野における政策・方針決定の場に女性が少ないこと,すなわち政治における女性 の過少代表性は,世界的な政治課題の一つである。国連を中心としたジェンダー平等政策 に関する国際会議では,1980年代以降,地方を含めたあらゆるレベルの女性の政治参画 の推奨およびそのための施策の実施が掲げられ,指導的地位に占める女性の割合について 具体的な数値目標や対策も提唱されるようになった。日本も国際的な潮流に合わせる形 で,女性の意思決定過程への参画を促進するために様々な法制度が整備・制定され,男女 共同参画基本計画では政治も含むあらゆる分野での女性の指導的地位の割合について具体 的な数値目標も明記されるようになった。さらに,2018年には,政治分野での女性の進 出度が極めて低く諸外国から大きく遅れているという認識から1),政治分野における男女 共同参画の推進に関する法律(候補者男女均等法)が成立・施行された。 候補者男女均等法施行後,はじめて全国規模で行われた統一地方選挙(2019年4月) では,女性候補者および女性当選者の割合が各自治体レベルで過去最高を記録した2)。し かし,その増加率は平均でわずか2‒3%であり,特に,道府県議会議員選挙(以下,道府 県議選)では女性候補者・当選者の割合は1%増と横ばいに近い。 しかし,新人候補の擁立にのみ着目すると,道府県議選では,2015年の同選挙結果と 比べ,新人の男性候補者数が大幅に減少したのに対して,新人の女性候補者割合やその当 選率が上昇し,新人女性候補で1位当選した数も増加した(大木 2019)。また,女性の所 属党派を見ると,無所属の女性候補者数・当選者数が政党所属の候補者数・当選者数を上 回り,道府県議選では女性議員の所属党派で最も多いのは無所属となっている(大木 2019)。なぜ,道府県議選では,無所属の女性候補者・当選者が増えたのか。また,県議 選では2000年代前半まで女性議員の所属で多い党派は共産党や無所属,社民党(旧社会党) であり,その後,旧民主党や自民党といった国政の主要政党の女性議員数が増加傾向 にあったが,2019年になぜ再び無所属の女性議員が急増したのか。 女性の議会進出の促進・阻害要因として,「ジェンダーと政治」研究では,選挙制度や 政党システムなどの政治的要因,社会・経済的要因,文化的要因,クオータ制導入の有無 や種類など様々な観点から議論されてきた(大海 2005; 大山・国広 2010; LeBlanc 1999; 三浦・衛藤 2014; 三浦 2016など)。政党化の進む地方議会について,政党による女性候 補者リクルートメントの実態を調査した研究も行われている(大木 2016a)。さらに,女 性候補者・議員を取り巻く環境については,官公庁や大手マスコミなどでも全国規模の調 査が実施され,女性候補者の選挙活動や女性議員の議会活動などで生じるセクシュアル・ ハラスメントの具体的な事例が報じられるようになり,このような環境の改善も女性の立 候補促進の重要な施策として論じられている(有限責任監査法人トーマツ 2019; 辻村他 2020など)。 ただし,都道府県議会議員選挙は,原則,市郡の行政区域を単位とした選挙区制選挙が 行われているにもかかわらず,選挙区ごとの女性の進出度についてはほとんど掲載されて いない(大木 2016b,市川房枝記念会女性と政治センター 2020)。都道府県議会議員選挙 の選挙区定数が1から20前後までと幅広く,選挙区定数ごとに候補者数やその所属党派 (無所属も含む),政党からの推薦状況が異なっている(岡野 2022)。道府県議選で新人の 女性候補者が増えた要因については,政党ごとの特徴に加えて,個々の選挙区の状況や候 補者の属性を踏まえた分析が必要になる。 そこで,本稿では,どのような人々がどのような動機と意志をもち,どのような手続き を経て政治家になるのか,さらにどのような過程を経て大臣や首相などの政治的地位にま で出世・昇進したのか,という政治的リクルートメント(吉野他 2001)の観点から,ど のような経歴の女性が新人候補として道府県議選に立候補し当選したのか,どのような選 挙区で新人の女性候補者擁立が進み,女性議員が誕生したのか,定数や党派ごとにどのよ うな傾向があるのか,について2015年と2019年の道府県議選の選挙結果を男女別,党派 別,定数別党に整理・分析する。これらの結果を踏まえて,道府県議選における新人の女 性候補者の立候補過程にどのような変化があったのか,を考察し,道府県議会における女 性の政治参画がどのように進んでいるのか,を明らかにすることを目指す。 |
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言語 | ja | |||||
書誌情報 |
椙山女学園大学研究論集 : 人文科学篇・社会科学篇・自然科学篇 en : Journal of Sugiyama Jogakuen University. Humanities, Social sciences, Natural sciences 号 54, p. 13-25, 発行日 2023-03-31 |
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出版者 | ||||||
出版者 | 椙山女学園大学 | |||||
ISSN | ||||||
収録物識別子タイプ | EISSN | |||||
収録物識別子 | 24369632 | |||||
書誌レコードID | ||||||
収録物識別子タイプ | NCID | |||||
収録物識別子 | AA12013570 |