@article{oai:lib.sugiyama-u.repo.nii.ac.jp:00003553, author = {季, 増民 and JI, Zengmin}, issue = {54}, journal = {椙山女学園大学研究論集 : 人文科学篇・社会科学篇・自然科学篇, Journal of Sugiyama Jogakuen University. Humanities, Social sciences, Natural sciences}, month = {Mar}, note = {他の新興国と同様,ミャンマーの経済開発「低迷期」では,地方・農村→都市→世界と いったように順序を踏んで徐々に異文化に触れていった。しかし,2011年以降スタート した国内改革断行や高度経済成長のような「活動期」に突入すると,地方・農村→都市郊 外にある外資企業から一気に外界(世界)に触れることになる。異文化同士のせめぎあい は,順序を踏まないで,都市を飛び越えて一気に広大な郊外地域に進む。  本論では,まず,「人」に着目し,複数の国(都市)での滞在経験を持つ日本人駐在員 に駐在経歴や実体験を語ってもらい,それを踏まえて異文化や慣習,国民性などによる企 業経営への影響とその特色をまとめる。  具体的には第2章では,日本人管理者T氏への聞き取り調査を通して,日本,中国, ミャンマー駐在の実体験から見た各国の異同を検討した。  続く第3章においては,T氏とは真逆な立場から,ミャンマー人K氏は進出企業の経営 方針や管理手法と進出先の地付き文化との行き違いを観察している。そこで,日系企業と ミャンマーの国民性とのミスマッチ,ミャンマーの国柄や国民性と日本企業の経営方針や 管理手法とのギャップまたは齟齬(異文化による摩擦)について,自らの実体験を踏まえ 紹介してもらった。  日系企業S社I相談役は,2000年10月から2019年9月にかけてずっと,マレーシア, ベトナム,ミャンマーにおけるS社の海外事業展開や工場経営に19年もの長きにわたっ て参画してきている。第4章では,同氏にマレーシア,ベトナム,ミャンマーにおける滞 在を踏まえて,異文化体験と具体的な事例を語ってもらった。  合せて,フィリピンのリマ工業団地における長い滞在経験を持ち,現在ヤンゴン駐在中 のM商事のS氏には,滞在経験を踏まえ,フィリピンとミャンマーの両国に見られる違い について教えてもらった。  2019年,ヤンゴン(3回)とマニラ(1回)の調査体験を記録した筆者の体験談も付 け加えておいた。  当事者からのヒアリング,現地における詳細な観察,当事者への無記名アンケートの実 施などに基づき,現場の「肉声」,「実情」,「実体験」を忠実に反映させる。足が地につい たフィールド調査こそが実態を反映し,記録として永続する。  なお,第5章は,2章から4章とは異なり,物流企業M社の現地化取り組みに焦点を当 て,東アジアや東南アジアを転々してきた経験や教訓を踏まえ,どのようにして進出先の 実情に合わせた,特色のある在緬経営を展開しているのかについて明らかにしていく。  以上のように,先発国,新興国,後発国の順に生起する経済の活動期と低迷期に合せ て,人々の移動を通して表現される郊外における地域・社会構造や企業文化の変貌の実態 を,多視角,複眼的に考察する。  ミャンマーの通貨はチャット(Kyat)である。2022/09/08時点において,1 日本円= 14.5992 ミャンマー チャットである。}, pages = {117--134}, title = {海外進出企業の事業展開に伴う異文化のせめぎあい : ヤンゴン郊外進出日系企業での実態調査に基づく}, year = {2023}, yomi = {キ, ゾウミン} }