@article{oai:lib.sugiyama-u.repo.nii.ac.jp:00003543, author = {松原, 小夜子}, issue = {54}, journal = {椙山女学園大学研究論集 : 人文科学篇・社会科学篇・自然科学篇, Journal of Sugiyama Jogakuen University. Humanities, Social sciences, Natural sciences}, month = {Mar}, note = {筆者の研究室では,卒業研究として様々なテーマに取り組んできたが,ここ数年は,地 域を見つめ,地域振興につながるようなテーマを多く取り上げてきた。本稿では,これら の地域振興にかかわるテーマを一覧するとともに,まずは,環境共生および防災に関する 事例の概要を紹介することとしたい。  今日,地球をめぐる環境は緊迫した事態にあるが,この状況を少しでも改善していくた めには,わたくしたちひとりひとりが暮らしのあり方を見つめ直し変えていくことが不可 欠であるといえる。20世紀初頭に米国からはじまった物質的豊かさの追求と資源浪費を 前提とする消費社会から,子々孫々にわたってあらゆる生命が永続し得る持続可能な社会 へのパラダイム転換が求められている。この点について,筆者は,住居学(空間にかかわ る暮らし方を探究する学問分野)の視点から研究を行ってきたが,拙著『持続可能な暮ら し×自然系ゲストハウス──脱消費,スロー,ミニマル,ローカル』において,日欧の 様々な文献を紹介しながら,持続可能な暮らしへの転換にあたっては,「スロー」(自然あ るいは生命に即した速さ),「ミニマル」(必要最小限),「ローカル」(地域的特色,地域 性)な脱消費の暮らしが重要であることを論じている。  「スロー」「ミニマル」「ローカル」の中で最も重要な要素は,「ローカル」であると考え ている。なぜなら,人は,いずれかの土地に住まいを設け,地域に固着して地域の様々な 自然とともに暮らしているからである。グローバル化が進行する現代であるが,人間が生 きていくうえで必須な食料やエネルギーを遠く離れた他国に依存する不安定な暮らしでは なく,できうる限り地域の資源を生かす暮らしが求められているのではないだろうか。そ して,ローカルを軸にしながら,ミニマルでスローな暮らしの実現をはかりたいものであ る。 こういった視点から,卒業研究に取り組む研究室の所属学生たちが,自分の住む地域, あるいは何らかのゆかりある地域をあらためて見つめ,地域の歴史や特色,すぐれた点, 抱える課題や問題をとらえ,改善策を探り,具体案を提示するといった研究活動を通し て,ローカルな視点から発想し行動できるような資質を身につけてもらいたいとの教育的 な願いから,地域振興にかかわるテーマに取り組んできた。冒頭にも述べたが,本稿は, その一部を紹介したものである。}, pages = {103--119}, title = {地域振興にかかわる卒業研究の取り組み : 環境共生および防災に関する事例}, year = {2023}, yomi = {マツバラ, サヨコ} }